森を食べている〜ジビエ料理講習会に参加してきました!

  • 2018.03.09 Friday
  • 12:19

昨日3/8は往療の時間を都合していただき、博多で開催されたジビエの講習会

「ふくおかジビエ料理講習会〜ジビエをあつかう・あじわう」に参加してきました!

福岡ジビエフェア

中洲のジビエ料理店「情熱の千鳥足CARNE」の小野料理長による、福岡・添田町で獲れた鹿肉を使った4品の料理の実演試食会。

 

温和堂の暮らす宗像・大穂の集落はちょっとした中山間地域にあるため、

猪、鹿、野兎、穴熊などの野生動物に作物を食べられてしまうことがあります。

 

福岡の獣害資料

 

講習会で配られた資料で、捕獲された野生鳥獣のうち食用として加工されるのは、わずか5%で残りは自家消費以外は廃棄されていると知りました。

もったいないことです。(大地に返されるので山の生き物たちの糧として循環されるとは思いますが。)

 

福岡県内には9箇所の許可を受けた食肉処理施設があり、うち公設の加工場は4箇所(糸島市、添田町、みやこ町、そして地元宗像市)。道の駅むなかた、県内8箇所のマックスバリュでジビエ肉が販売されているそうです。

 

この冬は集落の箱罠にかかったイノシシを2度見学に行き、宗像の加工場で捌いていただいた猪肉を調理してありがたく頂戴しました。

猪肉というと、臭い、固い、とよく聞くのですが、実際に食してみると歯ごたえはあるものの柔らかく、匂いは全く気にならず、かなり滋味深く、パワーをいただきました。

手探りで捌いてみたのですが、適切な調理法があればさらに美味しくいただけると思っておりました。

そんなとき渡りに船のようにこの講習会があることをお知らせいただきました。

 

講師の小野シェフによると、この時期はのイノシシはもうオス猪にサカりがついてしまい匂いが出ているため、鹿肉を食材として用意しました、とのこと。

メニューは、4品。

鹿料理4品

鹿肉のラグーソースパスタ、鹿肉のソーセージ、鹿肉のグリル、鹿肉のそぼろ。

 

 

小野料理長

野生鳥獣肉は、しっかりと殺菌する必要があります。

今回の会場は、プロ厨房用冷蔵庫で有名なペンギンロゴのHoshizakiさんのテストキッチン。

こちらには、最新のプロ用厨房機器が揃っています。

Hoshizakiさんの電解水生成装置の食品殺菌用水で洗浄された鹿肉のブロックは、55℃の温水に10分保温浸漬されてさらなる殺菌処理をされました。

48℃から56℃の温水の中では無菌状態となるそうで、かつ肉も柔らかさを保つことができるそうです。

この処理の後、ブロック肉は、丁寧に筋膜を剥がされ、粗塩とミル挽きの胡椒の塩胡椒とたっぶりのオリーブオイルに浸かり真空パックされます。

次の真空低温調理には、専用の機器コンベクションが必要です。

会場にはHoshizakiさんの立派な真空パック機器と全自動のコンベクションオーブンが備えられていました。

56℃で30分、低温でかたまり肉の中心までじっくりと。真空になっているので低い沸点で加熱されるのだそうです。

(富士山の山頂では、80℃で沸騰する)

 

コンベクションがない場合は、真空にしてから56℃から58℃の湯煎でも良い、とのこと。

炊飯器の60℃保温機能を使っての真空パック湯煎も良いそうです。

 

鹿肉グリル中

30分の真空低温調理が終わった塊肉は、たっぷりのオリーブオイルで丁寧にフライパンでグリルされます。

この時のコツは、じっくり焼き色がつくまで待つこと。あまり頻繁に動かして、肉を”イラっとさせないように”と。

 

小野シェフの所作はとても流麗で、4品50名分の調理をされているのにとてもリラックスされていました。

調理の真髄の一つを見させていただいたようです。丁寧に優美に。テンパらない。

実演をされながら、おっしゃっていたのは、道具は良いもの(専用のもの)を揃えてください、と。

例えばゴムべら。

専用のものは、3通りほどの使い分けができ、置いた時にもソースが調理台につかないような工夫がされているそうです。

 

ラグーソースの実演でも、プロのコツを惜しげなく披露してくださいました。

粗挽き鹿肉をマリネする赤ワインに、酵素の多い果物(すもも、マンゴー、梅、イチヂク、玉ねぎなど)を加えるとさらにお肉が柔らかく熟成されるそうです。そしてマリネ液をソースに加える前に鍋で沸かしてアクを抜いておく、というちょっとした手間で味が良くなるそうです。

鹿肉は、牛肉よりも加熱で固くなり易い性質があるため、ソテーされた野菜をクッションにしてじっくりと火を入れていくと野菜の風味も加わりより美味しく仕上がるそうです。

もう1点。きのこは水が出易い食材なので、いきなり強火ではなくやんわり低めの温度から炒めると歯ごたえが残るそうです。

 

鹿と雉のフォン

ソースに入れるためあらかじめ用意されていた、鹿と雉の出汁も試飲させていただきました。

どちらも骨つき肉に塩だけを加えて煮出したシンプルなブイヨン。

雉出汁の後に鹿出汁を飲みましたら鹿のお出汁からは、ブワーッと森の風味が口いっぱいに広がりました。

なるほど鹿は森を食べているのですね〜!!

 

晩春から初夏に獲れた鹿肉で出汁をとると、新芽を食べているのでまた香りが違うのだそうです。

今回いただいた鹿肉は、冬越え鹿なので樹の皮なども食べているのでしょうか。少しウッディな感じなのでしょうか・

春の鹿出汁もいただいてみたいものです。

 

福岡市内、北九州市内など、ジビエフェアに参加されている飲食店も意外にたくさんあるのでぜひジビエ料理に舌鼓を打ってみてください!

 

福岡ジビエフェア

https://fukuoka-gibier.com

 

情熱の千鳥足CARNE

http://www.idea-p.co.jp/carne/

実生柚子で耐寒仕様のからだに!

  • 2017.12.05 Tuesday
  • 11:30

実生柚子

晩秋から初冬の養生果実といえば、柚子。

中国の長江(現・揚子江)上流が原産地の柚子は、日本でも奈良時代の「続日本紀」(797年)にその名が記されるほど馴染みのある果実。

 

冬至の柚子湯は、いよいよ厳しくなりゆく寒を暖で乗り切る暮らしの智慧。

柚子湯湯冷めしにくく芯からポカポカになります。

柚子の皮に含まれるリモネンという精油成分やヘスペリジンなどが血行を促進させるのだそうです。

翌朝、布団から出るのも苦ではなくなります!(温和堂の体験。個人差あり。)

 

宮崎県の北部にある山あいの西米良村(にしめらそん)から、実生柚子が届きました!!

西米良村の原風景を残す活動をされている地域おこし協力隊の小牟田さんからの直送です!

https://faavo.jp/miyazaki/project/2129

 

とっても品のある香りで箱を開けた途端に部屋中に柚子が満ちて、うっとり。

皮をむくとまたさらに香りが!

ぷりぷりの実に、たまらずそのままパクっ。柚子ならではの酸味と爽やかな甘み!

そして食べてしばらくすると、からだの中から柚子が香ってきて、またまたうっとり。

柚子果皮 たね

柚子

香り高い皮は、天日干しに。

実は贅沢に絞って少し塩を入れて柚子酢に。

絞ったあとの皮は、もちろん柚子湯に!

そして、種は焼酎に漬けて半年後に使う化粧水に。

 

そしてぷっくりした種を選んで種採りして育苗ポットに!

 

実生(みしょう)とは、つまり実から生った、ということ。

「桃栗3年、柿8年、柚子のばかめは18年」と謳われるように、種から育てた柚子は実をつけるまで18年かかるのだそうです。

大量の実の重みに耐えられるように根がしっかりと張るまで待つ、ということでしょうか。

 

実生柚子の樹は、国内に5000本ほどを残すのみとも言われ非常に希少となっているそうです。

いただいた実生柚子のたねを手元で育ててみたいと思います。

18年掛かるのでどうなるかはわかりませんが、実生柚子という日本に古くからある種(species)が、百年先の未来でも芳香を放っていてほしい。

たね一粒。小さな一歩としたいと思います。

 

流通している柑橘類の多くは、台となる別種の木に栽培種の枝をついで栽培する接木という技術により栽培されています。

接木という優れた叡智は、3000年ほど前の中国の文献に記載が残るほど古来より人類とともにあり、日本には仏教伝来と同時に伝わっているのだそう。

接木されたものは3〜5年で実をつけ始めるため流通作物としては適している栽培法です。

 

実生の柚子は、接木栽培柚子と比べ、ひときわ香りが高いと聞いておりました。

接木の柚子の多くは、根の強いからたちを台木とするため、からたちの要素もその実の中に併せ持つのだそうです。

今回初めて実生柚子を手にして香りを聞いて味をみて感じたのは、その高い芳香は完全に別物でした。

つまりこれが本来の柚子なのですね。そして、実生柚子の果汁は接木柚子果汁よりも長持ちするのだそうです。

実生柚子は果汁だけでなく、果樹そのものも長寿なのだそうです。なかには樹齢300年を越える古木もあるそうです。

 

黄色が美しい希少な実生柚子が生る西米良村のふるさとの原風景が、ジビエや鹿皮細工など新しい試みとともに若い世代の暮らしの場として引き継がれていきますように!

 

西米良村の柚子製品は村所驛物産センターにて。

http://www.inseason.jp.net/station/201312/

 

食材としての柚子:http://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fruit/yuzu3.htm

赤紫蘇で盛夏をお出迎え 〜梅しごと・弐〜

  • 2015.07.19 Sunday
  • 00:25
甕入り梅
梅しごと第二幕、紫蘇しごと。
先月の新月時分に塩漬けし梅酢が上がってきた梅に、塩をした赤紫蘇を混ぜ込みました。土用干しを控えた梅に、赤紫蘇の色と香りが染み込んでいきます。

平安時代初期にはすでに薬として重用されていた梅干しに、赤紫蘇を入れてつくるようになったのは江戸時代に入ってから。梅しごと・壱のコラムでご紹介しましたように、目出度い赤色が好まれたことと、薬効の高い紫蘇を長く保存するための紫蘇そのものの保存としての方法として赤紫蘇入り梅干しは定着して 白梅と赤梅 いったそうです。
今回自作してみたことで、赤梅干しは科学なのだ、と実感しました。
先人たちの観察眼と智慧の深さに改めて頭がさがる思いです。
赤紫の青色がかった赤紫蘇の色は、梅酢に反応して鮮やかな赤色に変化します。
これは赤紫蘇のアントシアニン系の赤い色素であるシソニンが、梅酢に含まれる梅のクエン酸に反応して起きる反応です。シソニンは、酸性に触れると赤くなり、アルカリ性に触れると青くなる性質をもつ物質。

この化学反応を利用して、作られるようになった飲料があります。
材料:赤紫蘇、クエン酸(またはお酢)、甘味。
黒い紫蘇葉煮出し汁紫蘇ジュースです。

紫蘇ジュース黒みがかった紫色の赤紫蘇の煮出し汁にお酢やリンゴ酢、レモン汁、クエン酸などを入れると、パッと鮮やかな赤色に変色します。
温和堂では、少々の梅酢とレモン汁、千鳥酢で発色し、少量の蜂蜜とメープルシロップで甘みをつけたジュースを作りました。
施術後のお飲み物として、夏の暑さを無事に乗り切る飲料としてお楽しみ頂きます。

紫蘇はインドの東部や、ヒマラヤ地方を原産とする一年草の植物。
日本での植生の歴史も長く、縄文時代の遺跡から出土しているそうです。
 
「紫蘇は七つの顔をもつ」という言葉があります。
解熱、健胃、袪痰、鎮咳、食欲増進、防腐作用、鎮痛、熱中症症状、悪心嘔吐、香りは鎮静作用(自律神経の調整)など多くの薬効をもつ薬草として古来重用されてきました。

宜禁本書 二巻 紫蘇
元禄年間(1700年代)刊の曲直瀬道三編『宜禁本草』の紫蘇の項には、以下のような主治が記されています。

「辛く温なり。鯖寿司と一緒に食べると腸の中にできものが出来て激しい腹痛を起こす。
紫蘇の実は、むせかえるような咳、湿気や風による腰下肢の関節痛を主治とする。
紫蘇葉は、のぼせを抑え、冷えをとり、心窩部や腹部の膨満感を治し、激しい嘔吐や激しい痙攣といった熱中症症状を抑え、胃のむかつきやつかえ感をスッキリとさせる。
また、紫蘇の実は嘔吐やげっぷが出るような胃の状態を調え、胃を健やかにし、腹腔内のしこりを消し去り、大便小便の出を良くする。咳を止め、心肺を潤し、痰を取り、胸のつかえや消化不良、煩悶感、喉のつまり感を調え、下肢の関節痛、蟹などの魚介類の中毒を治す。」
 
【温性】【辛味】【帰経:肺と脾(胃)】
【主治:発表散寒、行気寛中、解魚蟹毒、健胃解毒、芳香行散、行気安胎
(温めて寒さからくる発熱を体表から出す、胸からお腹にかけての詰まりを寛める、魚介類中毒を解毒、胃を健やかにし解毒、香りにより気鬱を散じる、妊婦さんの気鬱を調え安産につなげる)】
 
紫蘇の名の由来は、名医・華佗が用いたことによるという言い伝えがあります。
ときは三国時代(A.D.180年〜220年頃)後漢の中国は洛陽でのこと。
蟹の過食により食中毒を起こし、からだを紫色にして苦しむ少年がおりました。名医華佗がこの少年に処方したのは紫蘇の葉の煎じ薬。
かくして紫蘇葉によって瀕死の少年は蘇生しましたとさ。紫色の葉が蘇りを起こしたから紫蘇という説のほか、紫色のからだから蘇る→紫蘇、という説もあります。
 
日本でも民間療法で、魚介類の食中毒による蕁麻疹には大量の紫蘇葉を食せよ、と伝えられているのだそうです。
そういえば薬味としてお造りには必ず紫蘇が添えられていますね。

紫蘇プランター
前述のように漢方では、紫蘇の芳香は理気剤として用いられます。紫蘇の香りにより気鬱がほぐれ、凝り固まったからだや思考が動き出すようになります。行き詰まったときには、紫蘇葉を軽くもんで香りをだしたり、1、2枚お湯にいれ紫蘇茶としてもよいかもしれません。漢方薬局で出される蘇葉は、赤紫蘇を乾燥させてもの。ゆかりご飯を食してもよいでしょう。ゆかりにお湯をいれれば紫蘇茶となりますね。(できれば添加物、人工調味料などが入っていないものを探してみてください。その方が香り、作用ともより高いものとなります。)
 
紫蘇は、比較的簡単に栽培できますので、風通しのよい、半日陰か日陰の場所でプランター栽培されると夏の間は、毎日新鮮な香り高い紫蘇葉をいただくことができます。数枚摘むと翌日には新葉が出はじめます。

いにしえの昔より、熱中症対策など夏の妙薬として愛用されてきた紫蘇、活用して盛夏を楽しく迎えましょう!
 

夏草や湿熱とりてすこやかに

  • 2014.07.29 Tuesday
  • 12:53
夏の土用の丑、今年は本日7/29。
昨年夏の土用の食養生で(「土用しじみは腹ぐすり」)でシジミをご紹介しましたので、今日は夏草で清熱したお話を。

圃場−前先日、自然農法でお野菜を育てられている農家さんの畑での夏草取りに呼んでいただきました。
前日の大雨を得た晴天下、作物、野の草、虫たちと畑すべてがいのちの大合唱をしているようでした。
ごま、落花生、里芋の下草とりをしたのですが、畑の立地によって下草の植生がそれぞれ違っているのがとても興味深いものでした。

圃場ー後無施肥(肥料なし)でつくられている畑なので、下草たちもしっかりと根を張っているものが多く、特にイネ科の下草を抜くときは、しっかり足の裏で地面に根を生やす心づもりで丹田に重心を据えてとりかからないとひっくり返ってしまいそうになります。

左の画像は草取り前、右は草取り後の落花生の畝です。
農を生業にされていらっしゃる方には、炎天下での夏草仕事は辛どく果てしない作業かと思います。たまさか手伝いにきた私たちにとっては、全身が解放され(大汗。それはもう半端なく)、心地よい五感の刺激をうけ、そしてとても楽しい作業でした。

里芋畑お昼ご飯を頂いたのは上の写真とは少し離れた山間にある畑を前にした木かげ。右の画像の里芋畑が眼前に広がっています。

用意していただいた麦茶と玄米のおにぎり、そして畑で採れた夏野菜の和え物と揚げびたしと果物。ここちよい場所とおいしいお野菜。生きている実感が身体の隅々まで満つる贅沢な昼餉。有難うございました!

しゃがみこみ草の海に入り込んで下草を抜いていると、目線の高さにある草の茎が森のようにみえてきます。農家さんたちからは呆れられてしまいそうですが、アリエッティ気分が味わえます。

アリエッティ目線の他にも、もうひとつお楽しみがあります。夏草摘みです。
神農さんや岡本信人さんのように野草に精通しているわけではない温和堂は、教えていただいて、食べるとおいしい夏草を2種摘んで帰ってきました。

滑り莧(スベリヒユ・画像上方)と紫露草(ムラサキツユクサ・画像下方)。

Wikipedia で詳細をご確認ください。
・スベリヒユ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%A6

・ツユクサ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%83%A6%E3%82%AF%E3%82%B5


お清まし
初めての食材のため、塩湯がきした後、干しエビとトマトでだしをとったお清汁の実として頂いてみました。

スベリヒユは、酸味と甘味、ほんのかすかな苦味。

ツユクサは、つよく感じる味はあまりない。
よく噛むとかすかな甘味と苦味。

和え物もう一品、和え物にスベリヒユを入れてみました。
お昼にご馳走になった絶品和え物からインスパイアされました。畑から頂いてきた茄子と胡瓜、そして辛味ダイコンも入り、味わい深く頂きました。
レシピをこちらに投稿してみました。( →cookpad レシピ )

スベリヒユは、果物を思わせるほど、甘酸っぱさが際立つ味なのであっさりとしたお料理によいようです。そして「すべり」と名がつくだけあり少しぬめりがあるので、お清汁の実やおひたしなどがよいようです。

ツユクサは、味が薄いので胡麻和えや白和えなどしっかりした味の合え菜とするとよいように思いました。

この日は、夜になっても気温が高い日でしたが、お清汁をいただくうちに、頚元がすーっと涼やかになり、また消耗した体力ももとにもどるような充実感を得ました。


スベリヒユ花スベリヒユは漢方の薬剤として古来、皮膚の炎症を治してきました。乾燥させた葉を煎じて服用または患部に塗布して用いるそうです。

スベリヒユの漢方名「五行草」はその色からきています。青(緑)の葉、赤い茎、黄色い花、白い根、黒い種。一身で五つの色をもつ草、五行草。東洋医学では五行の均衡がとれていることは健康な状態であることから、五行の名を冠するこのスベリヒユはバランスのとれた薬草でもあるのでしょう。

薬性としては、「清熱」からだの余分な熱をとる。特に湿をともなった熱(湿疹や水分の滞りを伴う炎症:下痢、膀胱炎など)をとるといわれています。

食物成分として特記すべきは、オメガ3脂肪酸含有量だとか。検査済み全植物中最高の含有量なのだそうです。脂質のほかには蛋白質、糖質、ミネラル類、ビタミンB1、ビタミンB2などが含まれていることから、夏バテ予防にはもってこいの食材といえますね。
(オメガ3脂肪酸について詳しくは ウィキペディアから http://ja.wikipedia.org/wiki/%CE%A9-3%E8%84%82%E8%82%AA%E9%85%B8 )

画像は、スベリヒユの花。7月の頭に他の畑で草取りをしたときに摘んできたスベリヒユが可愛らしいので植木鉢で栽培していました。スベリヒユは野草ですので河原や公園などで見つけられると思います。

野草なので残念ながら八百屋さんでは手に入りません。地方によっては手に入るかもしれません。トンボ草やひょうなど地方の呼び名があるようです。
三方良しなのは、農家さんの夏草取りのお手伝いかもしれませんね。

暑中お見舞い申し上げます。露地夏野菜で乗り切りましょう!

  • 2014.07.27 Sunday
  • 10:42
きゅうりとハイビスカス茶 暑中お見舞い申し上げます。
二十四節気の「大暑」を過ぎ、気温は連日の30度超えとなってきました。

温和堂でも、プランターのミントが花をつけ葉の盛りを超えたのを機に、お出ししていたミント茶から盛夏の定番ハイビスカス茶に切り替えました。

そしてことさら熱さが激しくなってきた昨日は、胡瓜で体の中から暑気払いしていただきました。


トマトこの胡瓜、都会では実に贅沢な胡瓜なんですよ!7/25に御縁をいただき、千葉の自然農の畑の夏草取りに呼ばれて参りました。その畑でとれたばかりの無施肥無農薬の胡瓜なのです。

露地もの自然栽培の胡瓜には、ミネラル分が豊富に含まれています。露地もの野菜を食べていると盛夏の畑仕事でも熱中症になりにくいのだそうです。

右の画像は、草取り作業中に頂いた、虫食いトマト。
五臓六腑に滋味が浸透して元気がでるのを感じました!
ありがとうございました!!

さて、熱帯夜で寝苦しい夜も増えてくるこのころ、夏風邪をお召しになる方がふえてきます。冷房で冷え切った室内とうだるような外気温との差で、毛穴の開閉が不調になり、自律神経の体温調整機能が混乱をきたしてしまうのです。

気温と室温の差が5度程度ですむような温度設定にこころがけ、常時冷房だけで過ごすのではなく、ある程度汗がひいてきたら、扇風機と風通しそして麻や綿などの涼しい衣ずまいで涼をとってください。
そして冷蔵庫から出したてのものばかりを飲食していると胃腸の調子が崩れてきてしまします。深部体温、つまり内臓の体温は37度〜39度が至適温度といわれています。冷蔵庫からだしたてのものは5度位。臓器の機能の低下は抵抗力も低下させてしまいます。
夏野菜を水だらいに入れておくだけでも、ひんやりと感じます。また夏野菜の含まれるミネラル分が発汗を促し、発汗による気化熱蒸泄でからだに打ち水効果がでてきます。

夏に上手に汗をかくと尿が減り腎臓を休ませることができます。そして汗で失った塩分を夏野菜からのミネラルで補給する生活をすることにより、夏バテが防止され、来る次の季節秋、冬の健康をつくることができます。

旬に上手に乗り、からだのこえを上手にきいて、夏をのりきりましょう!




 


醗酵食の朝ごはん

  • 2013.11.19 Tuesday
  • 11:12
 温和堂がこの夏から常食している平均的な朝ごはんです。
この日は、白菜と大根、小ネギのお味噌汁、発芽玄米、酒粕&味噌床で漬けたゆで卵、豆乳ヨーグルトの漬物(赤かぶ、冬瓜、大根、人参)でした。
お知り合いの方に教えていただいた、玄米と豆乳で作る自家製ヨーグルトを作り出したのが八月の半ばのこと。以来季節の野菜をお世話して、豆乳ヨーグルトの漬け床の中の乳酸菌さんたちと共同生活を続けています。
糠床と違い、豆乳ヨーグルト床は野菜を切ってから漬け込んだ方が、よい状態ではっがすすむようです。はじめのうちは大きさ、幅など試行錯誤したものでしたが、大根と人参はちょうど良い大きさと日数がわかるようになってきました。新しい素材で漬けるときはいつも初めての経験で出来上がりを待つのが日々の楽しみのひとつになって来ました。そういう意味で乳酸菌さんたちはいまや我が家の大事な主さんになっているようです。
(漬け床。南瓜が溶けて少し黄色味を帯びています。)
乳酸菌さんたちとの共同作業のお漬物は、とても新鮮な味わいです。生野菜よりも瑞々しさが増しているように感じるのは手前味噌な感想でしょうか。温和堂は野菜を生食するとお腹が下ることが多くあまり得意ではありません。冷えるのですね。この豆乳ヨーグルト漬けを始めるまでは、野菜はほとんど温野菜にして頂いていました。このお漬物で半生食(?)の野菜を頂くと、体がしゃっきりと瑞々しさを取り戻すような感じがあります。朝食に最適です。乳酸菌もともに頂いているので、腸の状態も快適です。
ちなみに、酒粕&味噌床で漬けたゆで卵は8日ものでした。黄身までしっかり酒粕と味噌の風味が行き渡っていて食べころでした。
卵が絶妙のつかり具合に至るまでの8日間、じつは温和堂はお休みをいただきハワイ島Konaに生命の洗濯に行っておりました。
Konaでは、ごろごろあるというパパイヤ。家庭菜園のある方はお庭のパパイヤをもいでそのまま食されるそうです。旅行者の私たちはお店から買ってきたものですが地産地消よろしく毎朝半身を頂いていました。種をとりその中に甘酸っぱいパッションフルーツの種を入れて掬って頂きます。パパイヤのねっとりと柔らかい食感にパッションフルーツのシャキシャキとした歯ごたえが混じり、味だけでなく食感も大満足の朝ごはんでした。温かいハワイでは生の甘いフルーツでもお腹は下ることはなく、むしろ体がしゃっきりとしてからだ中が目覚めるようでした。それは、パパイヤにもパッションフルーツにも豊富に含まれているビタミン類と消化酵素のなせる技であり、身土不二、LocalFreshFoodだからなのでしょうね。
南国産の甘味のつよい食材はからだを冷やす作用があります。初冬を迎えた東京ではパパイヤ朝食はあまりむいていませんね。もとより高価すぎて難しいですが。。

乳酸菌など微生物により分解されたお漬物は解毒された形で食することができるといわれています。残留農薬やポストハーベストの農薬、食品添加物など数多くの化学合成物質に囲まれている現代の日本の食卓ですが、家庭でつくる新鮮なお漬物を見直すことにより、より高い自然治癒力を培ってほしいと願っています。
 
  参考
旬の食材百科より

土用しじみは腹ぐすり

  • 2013.07.20 Saturday
  • 15:06
「土用しじみは腹ぐすり」江戸時代の頃から広く伝わる季節の養生のことば。
昨日7/19は土用の入り。土用から立秋までの間の季節の挨拶は、「暑中お見舞い」。じりじりと照りつく日中の太陽、蒸し熱い熱帯夜、と猛暑のなか消耗した体力や、胃腸のつかれを癒してくれるのは、夏の蜆。
産卵を前にしたこの時期の蜆は、小ぶりながらみっちりと必須アミノ酸などの滋養を濃厚に含んでいます。
江戸時代・文政2年(1819年)に刊行された「日養食かがみ」にもしじみの項目があります。
「甘鹹冷。毒なし。湿熱を下し黄疸を治し、小便を通し、消渇を止め、酒毒を解屯。また小児の寝汗を治屯。(味は甘くしおからい。冷やす性質をもち、無毒。体内にこもる湿熱を排出し、黄疸を治し、尿通をよくし、喉の渇きを癒し、酒を解毒。また小児の寝汗も治す。)」

湿熱とはまさにこの時期の、日本の夏の状態です。湿気、気温ともに高く、体内に熱がこもりやすく、水分代謝が上手にできなくなる。そう、その重だるさです。実感のある方、是非しじみ汁を。
寛文九年(1671年)に名古屋玄医によってまとめられた「(閲甫)食物本草」には、「脾弱者不可多食。(消化器系機能が低下しているときには、多量に食べないこと)」と注意書きがあります。

しじみは、日本各地の貝塚から出土されている日本の風土に大変馴染のある食材。半夏生のタコ同様、旬のものを上手にとりいれる、身土不二の養生の知恵は日本には豊かに残されています。


さて、土用というと土用の丑。土用の丑といえば鰻と思われる方も多いことでしょう。夏バテの体力回復のため滋養のつくものを食そう、ということで古くは万葉の奈良時代に大伴家持にも歌われていたようですが、実は広く鰻が食べられるようになったのは、江戸時代文化文政の頃のこと。
いまではよく知られる話ですが、夏の土用の丑の鰻は平賀源内の上手なプロモーションだったそうです。エレキテルの発明で有名な平賀源内、多彩な才能の持ち主で現代のプロデューサーのような仕事もこなしていたようです。暑い最中、脂っぽい鰻はあまり好まれず、ぐっと落ち込む客足に悩む鰻屋の主人が源内に泣きついたところ、源内に妙案が浮かびます。主人に土用の丑と書いた紙を店先に貼り出させました。それをみた好奇心旺盛な江戸っ子たちは我先にと暖簾をくぐるようになった、といういわれがあります。
うなぎの旬は、産卵期を迎える秋から冬にかけて。実をいうと夏の土用はあまりうなぎの美味しい時期ではないのです。さて先出の「日養食かがみ」ではうなぎについてどのように書かれているでしょうか。
「甘温。毒なし。腰を暖め陽を起こし食を進め肉を長し、元気を壮んにす。又痔疾悪瘡及小児の疳疾を治す。味噌汁に煮て食へば小児の雀目を治す。▲西瓜、ぼけ、梅す、諸々の酢 (味は甘く、からだを温める。無毒。腰を暖め体内の陽気を立ち上げ、食欲不振を解消し、からだを肥やし、元気盛んにする。また痔やおでき、子供の疳の虫を治す。味噌汁にして食すと小児のとり目を治す。▲以下は食べ合わせのよくない食材)」

陽気のつよい食材のため、食べるときの状態によっては、逆上せ(のぼせ)ることもあります。普段から逆上せやすい人や、暑さがあまりに厳しく頭に火照りを感じるような場合には無理に食べないほうがよいでしょう。

さいごに。。
うなぎ供養西巣鴨の妙行寺にあるうなぎの供養塔です。
うなぎはじつは、絶滅危惧種に指定されてもおかしくないほどにその生態系が危ぶまれている種なのです。
うなぎの生誕地は、グアム付近の太平洋のど真ん中、マリアナ海溝。近年の温暖化により生誕地付近の海洋環境に大きな変化がおきたこと、それに加えて、食生活のグローバル化による魚類の乱獲。

この項のセイロ蒸しは、温和堂が先日、福岡の柳川で食したものです。実は個体数をすこしでも温存したく、この2年弱ほどうなぎ断ちをしていました。久方振りのうなぎ、柳川でたべたのにもかかわらず、残念なことにかなり味が落ちていました。
うなぎは、日本の人々を長いあいだ滋養し続けてきてくれた有難い宝物です。なんとか次世代についでいくためにも、種の絶滅だけは避けたいですね。

ベランダ借景 冬編: 椿

  • 2013.01.30 Wednesday
  • 22:48
 陽が長く、そして暖かくなってきましたね。二月四日の立春まであと五日。

5階にある温和堂はりきゅう院の治療室のベランダから見下ろすとマンションの中庭の借景が楽しめます。
1980年代築のマンション中庭の植木はアラフォーの貫禄を示し、季節ごとになかなか見事な花をつけています。ここの椿の花はみな上向きに太陽の光を仰いでいて、この時期ベランダからは赤い椿の真正面ショットと挨拶ができます。


椿は日本原産の常緑照葉樹。葉や種子がツヤツヤと油分を多く含むのは、高湿多雨の日本の風土にあって水分に流されないために永年かけて培った椿の適応力なのだそう。
椿といえば、椿油。♪ようこそにほんへー♪のCMの紅いパッケージのあのヘアケア用品や髪油で有名ですが、実は食用油でもあります。8世紀平安時代に編纂された続日本紀に朝鮮半島の使者への贈り物としたと海石榴(つばき)の記録が残るなど我が国での歴史は旧い食用油。近年オレイン酸の働きによる動脈硬化予防やアンチエイジングなどでオリーブオイル健康法などがブームのようですが、何を隠そうこの椿油(食用はカメリヤ油と表記されています)、オリーブオイルよりも10%も高い80〜85%のオレイン酸含有量を誇ります。オレイン酸の特性である不乾性のため酸化しにくく、さらっとしている性質から胃もたれしにくい油として、かの健康オタク徳川家康ご指名の天ぷら油だったとか。桜島では昔から子供の虫下しとしても使っていたそうです。天然デトックスですね。オリーブオイルをわざわざ遠く地中海から輸入せずとも足元に素晴らしい健康食品があったのです。しかも先述のように日本原産で日本の高湿多雨の環境で立派に生き抜いてきた種であるツバキ。同じ風土でいきる日本人が恩恵を授からない手はありません。
そして美容目的としても注目の高い油です。私、温和堂も伊豆七島の利島を訪れた際に入手した利島産の椿油をスキンケアとヘアケアに使わせていただいていたことがあります。さらっとしていることも美点ですが、オレイン酸の紫外線吸収作用で皮膚に紫外線を通さないので、四季を通して使うことができます。
椿油、身土不二の優れた産物ですね!Viva Made in Japan!!!

参考リンク 
 
  桜島ミュージアム http://www.sakurajima.gr.jp/tsubaki/use/

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