前を向いて歩くこと

  • 2013.11.06 Wednesday
  • 23:36
今日は本当に嬉しいことがありました!!
毎週水曜日に往療に伺っている患者さんが、二年ぶりに自発的に運動の自主トレをしてくださったのです。

往療でみさせて頂くようになってから六年半になる七十代後半のこの患者さんは、二年前に認知症の診断をお受けになりました。 奥様によると認知症になってから大概のことは忘れてしまうけれど水曜日だけは鍼灸受療を楽しみにしていて下さるとのこと。
活動性が極端に落ちていらっしゃった今年の春、横になっている時間が増えました。そのことによる廃用性萎縮から、正座をとるときに膝に痛みがでるという訴えをされたため、ハムストリングスのストレッチ体操を施術に組み込み始めました。ご自分でゆっくりじっくりと腿裏を伸ばす、というストレッチ体操。しっかり伸びたことを感じてから正座位に移り施灸、という流れを五月半ばから25週続けてきました。 

今日患者さんは施術用のお部屋に入ってこられるなり、お布団にすっと正座されました。その動きが大変スムーズだったことに驚いていたところ、なんと「野間さんが来る前に自分で体操して訓練してたんです。」 とのこと! そのうえ「この頃は時折やっているんです。」との嬉しいご報告もいただきました!
認知症の診断が出た二年前から今年の夏ころまで、虚ろな様子でうつむいていらっしゃることが多かったのですがこの3週ほど声や目に力が戻ってきていました。そんな流れから今日の自主トレなのです。嬉し過ぎて涙ぐんでしまいました!!

ハムストリングスのストレッチのほかにも、重心を感じるエクササイズを鍼灸施術の後に5〜10分程、30週毎週行っています。 始めた当初は、上下前後左右と軸がバラバラで立位の保持が困難な状態でした。足底で地面を感じるワーク、下丹田にからだの重心を置くワーク、左右それぞれの片足重心、と重心の取り方のバリエーションを徐々に増やしていきました。9月半ばからはその場腿挙げもできる位に重心が安定してこられました。1年ほど休止していたわんちゃんのお散歩もその頃から少しづつ再開し始めるようになられたそうです。10月の半ばから開始した腿挙げ行進も、今日はいままでで最高位まで腿があがっているなか重心はしっかりと安定した歩行を保ちつつ、かつ表情にも笑顔が見られる位に楽しんで頂くことができました。

患者さんがご自分の重心を感じられるようになってくると、ご自身のからだと上手にお付き合いをすることを思い出してこられます。重心が定まってくると顔を前に向けることができるようになられます。そんな変化のお手伝いをさせていただけるとき、こころから嬉しいなぁと思う今日この頃です。

地に足をつけて。二年目を迎え

  • 2013.08.03 Saturday
  • 09:50
八月三日。
温和堂はりきゅう院が北区の保健所に鍼灸治療院開業の届け出を受理されてからちょうど一年が経ちました。温和堂にご来院いただいた皆様のからだの自然治癒力が元気に働いていることを願っております。

昨日、新患でご来院された方にお伝えしたことが2つあります。
温和堂にご来院いただいた方みなさまにお伝えしていることです。

”「痛い」に耳を澄ましてください”

”足の裏全てで床や地面を感じてください”

一つ目の”「痛い」に耳を澄ます”
「痛み」はどうしても嫌なものとして忌避されがちな感覚です。
嫌なものには蓋をしたくなる、わかります。
でもその前にちょっと耳を澄まして、その痛みがどこからきたのか、その発信元がどこにあるのか、聞いてみてください。
「痛み」は身体からの危険信号、SOSです。
筋肉の過剰な伸展や過度の筋緊張による周囲の筋肉や血管、神経の拘扼や圧迫、組織の炎症など様々な原因により引き起こされる不具合や危機的状況を、身体は「痛み」として意識に伝えます。注意を喚起しているのです。
我慢強い日本の方々は、「これぐらいちょっと我慢すれば、大丈夫」とよく言います。
我慢しているのは、あなたの身体ですよ!!そのままにしておくと、「痛み」では済まなくなることもあるのです。ぜひいちど立ち止まって耳を澄ましてみてください。
耳をすましてみるとわかってくることもあるのです。
例えば、寝違え。もしかすると前夜髪の毛がぬれたまま寝てしまったことにより冷えてしまったことが原因となっているのかもしれません。

二つ目の”足の裏全てで床を感じる”
二足歩行を選択した私たち人類は、足の裏の筋肉だけで地面(床)からの情報をキャッチして脳に伝えています。四足の動物よりもセンサーが二つも少ないのですが、立派に生活しています。つまり足の裏は数多くの情報を受け止めることができる優秀なセンサーなのです。
足の裏にからだの重心を正しく載せることで、地面(床)の硬さ、傾斜、安定性そういった視覚だけでは識別しきれない情報を足の裏でしっかりと受け止めています。その情報は脳に送られ、統合されはじめて私たちは、立位を保持したり、歩行や走行をすることができるのです。頸、肩、腰、骨盤、股関節、膝、足首、骨格が関わる部位の痛みは全てお互いに連関しています。骨格筋の痛みを感じたら、湿布を張るそのまえに、足の裏に重心をしっかり載せた姿勢をとれているか、確認してみてください。


温和堂は夏になると、礼儀がゆるされる限り下駄で外を歩くようにしています。
下駄履き歩行は、足底、足の裏全体に重心がきれいに載っていないとよたつきます。うしろ重心になると途端にぐらついてきます。そして下駄履き歩行は、足趾を全てつかうことを要求される運動です。特に第五趾が動くのを確認することができます。
2時間ほど下駄履き散歩をしたあと、治療室の杉の床に立ったとき、杉の柔らかさを足の裏全体で感じてほっとするのも醍醐味です。




ハイタッチとお味噌汁

  • 2013.02.27 Wednesday
  • 00:29
スタート先週末2/24、温和堂は東京マラソンに参加してきました。
ボランティアの方々、運営スタッフの方々、沿道で惜しみなく温かい応援を送ってくださった応援の方々に心からの感謝を述べさせていただきたいと思います。強い北風の中、長時間満面の笑顔の声援を送り続けてくださった皆様のお陰様にて心底楽しませていただくことができました。私にとって東京マラソンは、自分との戦いではなく、応援の方々とランナーが楽しんでいる、そのパワーによってゴールまで辿りつけたのだと感じました。ゴールまでに200以上のハイタッチを頂きました!!ハイタッチ1つで200mのパワーでした。

 昨年の9/26、36000人枠に30万人超の応募という、10.6倍の難関をかいくぐり当選。
第一声は「どうしよう!当たってしまった(汗)」でした。42.195km走るなど到底考えられませんでした。それからは応募したことを後悔する日々を過ごしつつ、なんとか後ずさりする自分をなだめすかしてトレーニングを開始。ハーフマラソン、30kmの大会なども併せて累計302kmの走行距離で当日に臨みました。大会数日前に小心者の心臓が最大限に縮み上がっていた時に、アドバイスを頂きました。「楽しい大会だから存分に楽しんでくればいいよ!完走とかタイムは忘れて」
大変有難いアドバイスでした。気負いがとれて楽な気持ちで大会に。目標は「楽しんで、怪我なしゴール!」。翌日にご予約を頂いていましたので体力温存も重要課題でした。


新宿大ガード【スタート:新宿区】
温和堂のいた最終11番目のグループは、トップの選手がスタートした9:10から待つこと21分後、9:31にようやく都庁前を出走。大ガードをくぐり、靖国通りを市ヶ谷、飯田橋へ。いつも車しか通れないメインストリートを堂々と走れるのは楽しいものでした。市ヶ谷付近は沿道とランナーの距離も近く、混雑も少ないため応援の穴場かもしれません。来年応援に行かれる方にオススメします。

竹橋
【千代田区】
九段下から内堀通りを皇居に沿って走るコース。東京マラソンは面白いコスチュームのランナーが数多く走っていても楽しませていただきました。ナス、ひよこ、うさぎ、隕石、海老などなど。大手町付近でお供させていただいたのが、ジョセフさん。頭に風車と中継用のカメラを搭載し腕にiPad、腿に電飾を巻いて周りのランナーに「ガンバリマショーウ!」と元気をわけていらっしゃいました。


【中央区】
10KM日比谷日比谷からは、対向車線をスピードの早い先行グループが颯爽と駆け抜けていくのを横目にみる直線コース。ゆっくりペースのランナー達からは「うわーあっちは早いねー!」と感嘆の声しきり。


【港区】

新橋、御成門、三田から第一京浜を品川へ。品川駅手前で折り返すコース。日の高い時間帯で暖かく気持ち良い直線。
沿道の広場では地元のダンスチームがダンスで盛り上げてくれました。




【再び中央区】
心が折れる難関、”35kmの魔物”というのがいるそうです。温和堂の場
有楽町
合はそれが20km付近で早くも来てしまいました。「なにがおもしろくてあと22キロも走らないかんのだろう?あーもうやめやめー。帰ろう帰るぞ!」やさぐれた心持ちのときは、沿道から遠く離れた道路の真ん中あたりにいるものです。肩に力が入って骨盤が浮いてきたことに気がつき、一度走るのをやめ、水分補給と、黒砂糖&梅干で糖分とミネラル補給。ジャンプをしながら肩の力をぬき、重心を丹田に戻してみました。しばらく丹田重心で足全体に地面を感じるように歩いているうちに先ほどのやさぐれた気持ちが抜けていきました。

ここまでどのトイレも長蛇の列。テアトル銀座向かいの公衆トイレにトライ。15分ほど待ってみるも埓があかず断念。レースに戻り兜町の駐車場のトイレが空いているのを発見。綺麗で暖かいトイレで生きた心地がしました。20分ほどのロスタイム。

【中央区・台東区】
スカイツリー
東日本橋に入ると目の前にスカイツリーが。絶好の撮影スポット。

25km付近のこの辺りから歩きをいれながらスタミナ温存作戦をとるランナーが増えてきました。
蔵前で近くになったスカイツリーを楽しんだあとの27km給食ポイントでバナナをいただきました。

浅草寺浅草は一番楽しいエリアでした。お祭り大好きな地元の方々が沿道から、クラッカーや飴、チョコレートなどを差し出してくださっていました。どの方もキラキラの笑顔でパワーをいただきました。浅草寺で折り返して29km付近に差し掛かったとき、沿道の方から「お味噌汁如何ですかー?」の声が。ポットからいれたてのあたたかいお味噌汁をいただきました。得も言われぬ幸福。味噌の香りと豆の風味、塩分そして温かさを全身で感じ、涙が出そうでした。心からのお礼を伝えると、「私も走ったときはお味噌汁が嬉しくて!」個人的な好みもありますが、体でかんじた味噌の体力回復感は甘味のもののそれを圧倒的に凌駕していました。お味噌補給後、34kmまで走り続けることができました。

【中央区再び】
水天宮をぬけ、京橋から再び銀座へ。銀座に入ると沿道の方々の雰囲気がなんとなく変わるのが面白い。三越前で奇跡的に友人に会うことができて、疲労が一気に回復しました。
銀座の賑わいをあとにして新大橋通りに入り本願寺を横目に一路佃大橋へ。佃大橋登りコース終盤36kmを過ぎての登り坂。30km以降は未知の世界でしたが、歩きを交えながらもなんとか走を進めることができているのが驚きでした。20km付近で魔物に会ったので、35kmにはもう魔物がいないようでした。



【ゴール:江東区】
佃大橋を登りきったところで、ロッキーのテーマが。毎年恒例の35km地点の応援だそうです。終盤になって佃大橋のあとに春海橋、東雲橋と高低差のあるコースが続き、下りは疲労した脚にかなりこたえました。
40キロこの付近で演奏されていたエイサーの太鼓のリズムが足に響き、元気が戻りました。

そしていよいよ40km地点。風がだんだん強くなってきました。
この残り2.195kmが未だかつてなく長い2.195kmでした。
東京ビッグサイト、ゴール地点はF1レースのゴールのようでした。ゴール前で最後のパチリ。

タイムは6時間2分。かなりゆっくりな記録ですが、制限時間内のゴールでした。
その日は左膝の外側に痛みがありましたが、薬草湯に入りお灸とマッサージを施して早めの就寝で翌日は痛みもとれ、筋肉痛もほとんど無し、で無事に患者さんの施術に臨むことができました。

応援に来てくださった友人の皆様、声援を送ってくださった友人の皆様、そしてなによりも素敵な笑顔の応援をくださった大会スタッフの皆様、ボランティアの皆様、本当にありがとうございました!東京は安全でお祭り好きなまちだ、ということを感じることができました。


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