秋きたりなば 〜仲秋の過ごし方

  • 2013.09.10 Tuesday
  • 14:19
今年は九月七日が二十四節気の「白露」でした。白露から時節の挨拶は仲秋の侯となります。冷えてきた夜気により草花に白い朝露がつくことからついた節気の名称です。

温和堂もちょうど一昨日、夜気の冷たさを感じ窓を閉め肌掛けを着て眠りにつきました。翌朝、昨日の朝は空気が秋風に一変していました。キリっと清々しい秋の朝の風に包まれると季節が移り変わったことを体感します。

昨日の九月九日は重陽でした。陽の数である奇数の最大の九が重なる日であることから陽が重なる=重陽であることに加え、季節的にも陽の気がこの頃クライマックスを迎え、陰の気にバトンを渡す時期である、と説明されます。これからの季節は陰の気とのお付き合いです。


東洋医学思想の根幹を担う五行説。自然界は「木」「火」「土」「金」「水」の五つの要素の活動変化によって運営されると考えます。木は火に燃やされると土に還り土中の金属は冷え固まることで水を表出し、水は木を生育させる。五行学説では臓腑、色、果実、穀物など森羅万象を、性質毎にこの五つの要素になぞらえ分類し説明しています。さて、秋は「金」の性質をもつ季節として分類されています。土で育まれた五穀が実りを迎える豊穣の季節です。

右の表は、秋に関連のある五行の配当です。
季節の外気である五気の金の行には「燥」が配当されています。湿気を帯びた夏の外気が次第に乾燥してくるのが秋です。毛穴(皮毛)を全開にし汗をかくことで暑さ対策をしていた夏のからだが、秋仕様に入れ替わっていく過渡期のこの仲秋、外気温の低下を感じたら即座に一枚羽織り皮毛を覆ってください。今朝もひんやりとした朝の空気に毛穴がきゅっと引き締まるのを実感しました。まだ開き傾向にある毛穴から外気が入り込むと、あっという間に風邪をひきます。そう、秋の季節に影響を受け易い五臓は「肺」です。五行説では肺は鼻に開竅(かいきょう)する、と説きます。肺の異変は鼻がくしゃみや鼻汁を出して知らせてくれます。
五行の配当表にある、「白」。仲秋の二十四節気の名称も「白露」。仲秋の名月のときに供されるのは白いお団子。秋刀魚の塩焼きには辛味の残る初秋のまっ白な大根おろし。初冬まで日持ちすることから冬を名に冠す冬瓜の白い実は初秋が旬となります。冬瓜は肺を潤す食材として古来使われてきました。水分が多いためからだを冷やしてしまうので、この季節はスープや蒸し物などで温食をおすすめします。そのほかにも白い実をもつ隠元豆や白きくらげ、大根、晩秋になると旬となるゆり根など白い食材は、肺を潤す薬膳料理に用いられています。
秋の季節に準じた白い食材を多く戴き、名月を愛でながら深呼吸をして陰の気を補い、肺を潤す心がけの生活をすることで、その先に待ち構えている長く寒い冬の健康を秋につくる。

秋来りなば冬遠からじ。

左は温和堂が先月末に訪れた、伊豆七島の利島(としま)の名産、ゆり根の焼酎。仲秋の名月とともに楽しませていただくつもりです。


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