神の鍼

  • 2013.11.05 Tuesday
  • 01:40
久方ぶりの投稿です。
十一月は神無月ですが、温和堂は「神の鍼」を受ける貴重な機会に恵まれました。
朱氏頭皮針
この連休、「神針の朱」として脳血管障害や脊髄損傷の後遺症の麻痺や難病の治療で、世界的にご高名な朱氏頭皮針の朱明清先生の講習会に参加してきました。

朱先生の神針は、先生の針の神妙な技術そのものでもあり、現代医学の知識に根ざした分析力であり、東洋医学の古典に精通した深淵な知識に基づく生体観の中にもあり、また、「ひとりでも多くの方が自分の力で立てるようにしたい」、という先生の熱く強い思いの中に、そして患者さんご自身が「自力で立って歩きたい」と自発的に思う心持ちを支える先生の仁術のなかにもある、ということを眼前に学ばせて頂きました。

朱氏頭皮鍼をはじめて知ったのは7年前、温和堂が鍼灸学校3年在籍時のこと。日本朱氏頭皮針研究会会長の厲暢先生による朱氏頭皮入門の講義を通して紹介していただきました。そのとき観賞した1988年撮影の朱先生の治療を紹介するニュース映像は、中国の病院で自力で立ち上がることの出来ない重度の運動機能障害をもつ患者さんが、朱先生の針により立ち上がり、杖なしで歩行し、最後は介助なしで自力でたちあがり自力歩行をする様子を映し出していました。
その驚愕の映像が撮影されてから25年。朱先生は現在、アメリカでご自身の神経医学クリニックで臨床されていらっしゃいます。今回の講習会では朱先生のアメリカでの症例紹介のほかに、実際のモデル患者さんのご協力により朱先生の治療を目の前で拝見する貴重な機会もプログラムに含まれていました。発症後一度も自力での立ち上がりと歩行が全くできなかった患者さんが朱先生の針治療と導引という運動を導くストレッチを通して3mほどの距離を往復し、段差を降りるという動作を発症後数年ぶりに初めて体験されたとき、患者さんに湧き上がった感動と希望は会場を包みました。

温和堂も脳血管障害の後遺症の患者さんが発症後初めて自力で座位から立ち上がるそのときを鍼灸でお手伝いをさせていただいたことがあります。そのとき患者さんから湧き上がった大きな感情は、患者さんご自身の希望となり、現在も鍼灸を受療する動機となって継続してくださっています。この経験を通じて自力で動くことができる、ということがどれほど強い希望の力となるかということを学ばせていただきました。

この二日で数名のモデル患者さんへの治療を拝見しましたが、それらは治療デモンストレーションではなく、真剣勝負の治療でした。患者さんが自力歩行をすることで自信と希望を取り戻すことを、朱先生は治療を通して全力で支えていらっしゃいました。朱先生の神針の妙と不屈の熱意は会場の受講生は勿論のこと、患者さんに直接伝わった様子で受療後の表情は見違えるものでした。

温和堂自身も、朱先生に神針を受ける機会を得、朱先生の針の妙味を全身で体験しました。朱先生が講習のなかで幾度も強調していらっしゃった、現代医学の正しい知識と分析力、そして東洋医学の正しい身体観、そして患側に居て患者さんを支える心持ちをもつことを再認識させていただきました。「鍼灸の道一生精進」の思いを胸に、そしてこの機会をご準備くださった日本朱氏頭皮針研究会の先生方、また精力的にご指導くださった朱明清先生への感謝の気持ちを胸に会場をあとにしました。

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