苔むして 石 土を生ず

  • 2014.11.20 Thursday
  • 00:23
三浦先生自然農法家の三浦伸章さんの講演会に参加してきました。

実は温和堂、三浦先生の「プランターではじめる自然農法」というクラスを受講しています。クラスメートの方々の主催による講演会でした。
クラスでは講師の三浦先生が静岡の大仁農場などで26年にわたって培ってこられた太陽と月と地球の関係、農作物の生態、土壌、土中微生物、根の作用など基本的な知識から、土づくりと植え合わせ、虫対策など実践の経験に基づいた技法まで含めて幅広く教えていただいています。

生命は必要なことを全力でなしています。
植物は日中、地上での光合成に勤しみます。そして夜間は活動の舞台を土中にうつします。夜間は土中の水分を求めて根を伸ばす時間なのです。そのため日没後の水やりは根の生育を妨げてしまうことになります。
昼行性動物であるヒトのからだも太陽と月の時間を使い分けています。成長ホルモンが最も効率的に分泌されるのは睡眠中の夜間といわれています。
植物もわたしたちのからだも同じように、太陽と月と地球のエネルギーとともに生きています。

植物は動物と違って根をおろしたらその場から平行移動はしない生命体です。
平行移動はしませんが上下に伸び、周囲に広がります。そして次世代のたねをもって平行移動をし種の保存をします。
たねが地に落ちたら、芽を出す前にまずすることは根を伸ばすこと。驚くほど深く、深く。
  ペットボトル栽培をしてみると根の生長を可視化できますので、試してみてください!おもしろいですよ!!
根が十分深く伸びて初めて、地上では双葉から本葉へと芽が成長していきます。
この時期におこることは素敵な生命の神秘に満ちていますのでまた稿をあらためましょう。


苔むした屋久島の花崗岩の斜面さて、講演会のなかで、びっしりと苔むした石垣の画像を表示しながら三浦先生がおっしゃったことが心にのこりました。

「この苔が生えることによってこの石は土へと変わっていきます。石が土になることが必要なので、この苔はこの石に生えているのです。」

このような感じのことを三浦先生がおっしゃっていました。

日本は火山が多く、広く花崗岩などの火成岩に覆われています。加えて多雨の気候でつるつるとした花崗岩の表面には植物が根を深くおろすことは難しいという風土気候の特徴があります。
こ のような岩石の表面には深い根をはらずとも生きられる苔類が張り付きます。そしてその苔を足がかりとして草木が根をおろします。草木は根の先端から酸性の 有機化合物を分泌します。この有機酸の作用により植物は菌など土中微生物を介して分解された岩石のミネラル分を養分として吸収したり、不要な物質を無毒化してより生きやすい環境をつくっていきます。
同時に苔や草木の根により岩石の間に保持される水も岩石を融解し、また植物の根の成長そのものの圧力も岩石を壊します。植物は時間をかけて岩石を土へと変容させていきます。
(右上の画像は屋久島の花崗岩の斜面を覆うコケ類)



いのちが生来もっている生命力を信頼し、よくよく観察していのちが本当に必要とすることを粛々とシンプルに行う、ということをあらためて心得る機会となる講演でした。

素晴らしい講演会をありがとうございました。
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