たびのたび:古民家再生編 別所温泉その弐 

  • 2015.10.26 Monday
  • 17:18
梁別所温泉滞在二日目の朝は、大湯薬師堂歌碑公園でのんびりと秋の気配を堪能した後、公園脇の古民家再生現場を訪ねました。

蚕室だった二階部分の天井には、筆書き文字が目をひく梁(はり)が架かっています。
 
梁の文字に大正拾参(13)年建之とあることから、少なくとも築90年は経とうという古民家。
大工棟梁と施主のお名前が堂々と伸びやかな筆致で記された立派な木材の梁のあり様は、この家がほぼ1世紀を経ていまも確りと建っている証のようです。これからもこちらの民家の屋根と柱をしっかりと支えてくれることでしょう。
2階
再生作業に取り組んでいる高原さんは今年1年間大学を休学して、作業に専念していらっしゃいます。
今年4月に作業を開始して最近になってようやく形がみえてきたのだそう。
改修後、元蚕室の二階部分はコミュニティライブラリのようなオープンスペースとして、階下はシェアハウスとして使えるようにされたいのだとか。
2階 障子空き家のまま1年が経ち、家の中にとり残されていた数多のモノの整理や掃除にとりかかるべく、まずはご自身が寝起きするスペース
古民家
として離れの小屋を改築されたそうです。そこから母屋の畳や障子、床板、天井板など古くて手入れの必要なものは解体し、そして同時進行で建物全体と細部の構造を計測し、設計、施工。
建築学部の大学院生がプロジェクトパートナーとして参加されていて、設計や構造の計算などを専門的にされているそうです。ほかの民家の例にもれずこの建物にも建増し部分があり難解なところもあるそうですが、最優先で斜交いなどの補修工事も施して安全の確保には細心の注意を払われているようです。


 
1階掘りごたつ跡
1階にある掘りごたつを生かした循環型の暖房として、かつ燻煙で梁や屋根が養生されるように、1階と2階の間の一部を吹き抜けとなるような設計をしていらっしゃるそう。


昭和2年4月報知新聞右画像は、1階の天井に貼られていた、昭和2年4月の新聞。興味深い記事。
床下収納庫階下は蔵になっていて、年代物の大きな甕や味噌樽などが多数収納されている。
掘りごたつ各部屋
冬季の別所温泉は、氷点下になることもあるそう。各部屋に炉が切られているのが印象的。






瓦屋根の葺き替えや、柱の補強などなど本格的なプロ作業は瓦職人さんや大工さんに仕事を依頼し、現場で一緒に作業をするという高原さん。「もうすごい勉強になります。」

断熱材や木材など解体後の資材も可能なかぎり有効に再利用していきたい、とおっしゃっているのがとても頼もしく聞こえました。

古民家再生をデザインや施工作業的な側面だけでみるのではなく、改修後コミュニティでその建物がどう生かされていくか、ということも視野にいれてプロジェクトを捉えている高原さんのお話を伺い、若い世代の方々が温故知新とその先をしっかり見据えておられる姿にものすごい感動を覚えました。

すてきな地域の「場」となりますように!!
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